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![]() やられた!ジョニー君! 5年振りにアメリカから東京を訪れた友人と歌舞伎町で一杯飲 み終え、ほろ酔い気味での途上新宿東口にて、突如その友人が血相を変えて騒ぎした。 「おー!ジョニー君だっ!!」 彼の慌てように一瞬誰か絶対こんなところでは会ってはならな
いアメリカ野郎とでも遭遇してしまったのかと慌てる。「何事?何者?どこどこ?そいつは?!」
脳が事態を把握出来ぬまま見たその物体に不意に不吉な予感?
一気に酔いが冷めたのか、はたまた益々酔っているのか不覚の まま「何じゃこりゃー!?」 見ると周りの人数も膨らんでいた。 その得体の知れない物体の横に立つロッケンローラー風の女 版・寅さんが威勢良く声を張り上げる。「どーぞどーぞ見てやってくださぁい、ここにいるのはジョニー君。あなたの指示に従がってどんなポーズもとります よぉぉ!」 物体の側に屋かれた手書きボードには"腹筋、お辞儀、バック
転、号泣、爆笑、痙攣" などと書かれ人の指示通りそれらのポーズをするらしい。ある野次馬が「バック転」というと、見事に空中回転する未確認飛行物体、
(略してUFO)不気味な厚紙ピエロ人形。
友人が耳元で囁く「俺、5年前東京駅でコレ見たんだよ、又会 えるとは...。」でも東京に住んでいた自分は今生まれて初めて見たんだけど...。「その時一緒にいた友達のアメリカ人が英語でPUSH UP(腹筋)っていったらやったんだよコイツ。」 その間観衆たちが次々とジョニー君とやらに命令をしている。 「お辞儀!」号令に彼は即座正座をし、その2次元の平たい厚紙頭をぴったりと地面に付けた。 英語で言ってみなよ!との要望に答えた友が「PUSH UP!」と叫ぶとナントその寝ていた厚紙頭が3cm程上がったり下がったりしやがった!。 「げぇー!すげぇー何コレ!?どーなんてんだぁー」若い男が
騒ぎだした。
女はジョニー君を手に持ち上げてちらっと後ろを見せる。黒い テープらしい物が貼ってある。リモコン操作か? 横のサラリーマンがそそくさと財布を持ち出した「いくら?コ
レ」
へぇ確かにこんなに不気味なほど良く動く玩具ならそんくらい かもなー? が、金に関してはかなりケチケチな我が友人は冷めた声で言 う。「絶対買うな、辞めとけ。」「なんで?面白いのに!」「見ろよ、向こうの違う女がなにか操作してんじゃん!」 道上で引き続き飛び跳ねているジョニー君からやや離れたとこ ろで腕を組んで指先を小刻みにゆらしている女寅さんと同じ装いのロッカーギャルがいた。 「それにしても凄い!ピアノ糸とか何も見えないし、できるん だったらやってみたいじゃん!」すっかり盛り上がっているこちらとは反比例に友は益々冷めた様子で首を降り続ける「1000円はボッタくりだな、絶対後悔 するぜ」 もう遅い、騙されてもいいからあのビニール袋のなかでこちら に向かい爆笑顔で挑発しているクリーチャーの正体を暴きたい衝動にすっかり取り付かれてしまっていた。 帰り道、友が遠い目をして語った「前見たときはオヤジとオバ ちゃんだったんだよ。でもさ、あれさ、始終現れて商売してたら直にタネ明かされるから滅多に遭遇できないわけだよな。」「そうだよなー、日本全国、北から 南までジョニー君商売の旅に出ている家族なんだよ、きっと」「で、今晩のはその夫婦の成長した娘達がやってたんかなー、それにしても又会えるとはなぁ。」 「それか、同じく当時ジョニー君買った客が商売したてりして。」「これうちらもアメリカで商売できんじゃん!道ばたでさぁ。みんな驚くよ、きっと!」「で も、直ぐ襲われるよ。あっちでのストリート商売は、うちらが驚かされるんだよ凶暴なアメリカ市民に」「ああー戦場のような国だよなぁ」「新宿なんか、メ チャクチャにアヤシイ場所なのにあんな事が無傷でできる方が凄い話だよなぁ」 帰宅後、高まる心を押さえつつ友人と秘密のベールを開く前に 更にあれこれ想像を膨らましてみる。「これ仕掛けなんか全くなくて只の紙でしたーって事になって夜トイレにいくと便座で飛び跳ねていたらどーするよ?」 「メチャこえぇー!」「でも、何もしなくてもこの顔だけでも驚くなやっぱ」「あーなんか明けたくないなー一生謎のままとっておきたいなぁ...。」「えー い!やってしまぇー!」 ビリッ!。 ビニールをあけるとちんけな説明書が付いていた。いきなりボ られた雰囲気満載。今明かされる!ジョニー君の正体とは如何に!!
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